fa-arrow-circle-right図解でわかる!本物そっくりなスーパーコピー詐欺の実態
人から羨まれるようなハイブランド商品は華があり人気が高いのも確かです。
ハイブランドな品は、経済的に余裕がなければすぐに手を出すことは難しいでしょう。
リーズナブルな価格でハイブランド品そっくりなものを提供しようとするスーパーコピー詐欺は、見栄を張りたい人間の心理を巧妙に利用します。
近年、よく耳にするようになったスーパーコピー詐欺の実態です。
彼ら彼女らがどんなコピー商品を販売しており、どのような仕掛けをするのかなど詳細にチェックしていきましょう。
目次
スーパーコピー詐欺とは?
スーパーコピー詐欺とは、文字通り「超よくできているコピー商品を売る詐欺」と捉えていただいても結構です。
これまでのコピー商品であれば、「うわっ、騙された!」「本物と全然違う!」というものが大半でした。
しかし、スーパーコピー詐欺は、パッと見た感じは偽物だとわからないほどよく出てきます。
「ハイブランドのセール品が安く手に入った!」と、届いた商品を確認してみて「あれっ、ちょっとおかしいかも!?」とあとで気づくことも少なくありません。
スーパーコピー詐欺の商品は、職人が再現したのかと思うほど、実によく出来ているものも結構あります。
中には材質に対して、強いこだわりを持って作ってある製品もあります。
もし、スーパーコピー詐欺に対する知識が少なければ、騙されたことすら気づかず入手した商品を使い続けてしまうことも十分考えられるでしょう。
商品の製造や発送の拠点が海外であることも、スーパーコピー詐欺の特徴となります。
スーパーコピー詐欺のアプローチと流れ
スーパーコピー詐欺でよく用いられるのがDMです。
フリーメールへ無差別にDMを送り、多くは「迷惑メールか…」と無視するものの、メールを受け取った人間の中に興味を示す人が一定数存在します。
返信してきた人間へ、詐欺サイトへ誘導し「欲しい商品を選んでください」とピックアップさせます。
粗雑なサイトもあるのですが、中にはハイブランドを多数取り揃え「まるで正規品を販売しているみたい」と錯覚させられるようなサイトもあります。
近年の詐欺は、本物と見分けがつかないほどの再現をする業者が珍しくありません。
詐欺業者とのやりとりで、名前やメールアドレスの入力を求められ、振込口座を指定されます。
指定口座にお金を振り込むと、国際速達郵便によって問い合わせ番号がメールで送られてきます。
必ず商品が届くとは限らず、入金後に何の商品も到着しないというケースも……。
詐欺業者が外国にいるため、騙されてしまうとお金を取り戻すことは、正直かなり困難です。
最初から商品を送付するつもりがないにもかかわらず「宅配業者のミスで商品が届きませんでした」と、あらかじめ用意しておいた言い訳をされることもあります。
多くの詐欺は騙した後の対応を複数パターンを準備しており、どんな内容が送られてきてもすぐに返信できるようにしています。
騙すのが上手な詐欺師ほど用意周到といえるでしょう。
スーパーコピー詐欺商品の等級とは?
実は詐欺商品の中にも、等級が存在します。
- A級品
- S級品
- N級品
上記の3種類について説明していきましょう。
A級品
コピー系商品の中では、最も粗悪で作りが甘いものとなります。
ちなみに大阪人が「それ、バッタもんやんけ!」とツッコむのはA級品に対してです。
一見して「何かおかしいぞ!」とわかるような作りになっており、作り込みの隙が多いのは間違いありません。
親しい人間のツッコミを誘発するネタにできるほど、おかしなものも少なくありません。
正規のブランド品とA級品との違いは、『白い恋人』と『面白い恋人』くらいの差があります(笑)。
S級品
SはスーパーコピーのSuperの頭文字であるSです。
この後、紹介するN級品とS級品は正規品と同じようなこだわりの作り込みをされているのに対して、A級品は一段も二段も落ちます。
よってスーパーコピーで見かけるものの多くは、S級品以上が多いと思っておきましょう。
S級品は、かなり高いクオリティーで作るのに時間をかけているのが予想できます。
N級品
S級が最も上のように感じる人がいるかもしれません。
しかし、S級よりもN級の方がグレードは上になります。
S級とN級の間にそれほど差はないという見方をする人もいます。
N級品を作る側も、かなりこだわっており、正規品と遜色ないほどのレベルにまで仕上げているものも少なくありません。
鑑定士でもなければ一瞬で見破ることは難しく、詐欺師を応援するつもりがない人でも「ここまで仕上げるとはすごい!」と思わず賛辞を送りたくなるものも……。
品質にもこだわっており、材質にかなりお金をかけて作っていることが予測できます。
こうしたエネルギーは、どうせなら詐欺ではないところに注いでもらいたいものですね。
どんなものが売られている?
スーパーコピー詐欺に用いられる商品は多種多様です。
多く報告されているのは
- 時計
- 服
- バッグ
- 財布
などが、挙げられます。
ブランド商品と聞いてパッとイメージするものの多くが、スーパーコピー品として作られています。
激安コピー品が販売されるまでの流れ
- LINEで勧誘
- 口座情報の伝達
- 商品の配送
コピー品の輸入は知的財産権の侵害に該当
コピー品を購入し続けることは、詐欺師に加担することにつながります。
まずコピー商品の輸入自体が、知的財産権の侵害に該当します。
関税法69条11項にある「知的財産権を侵害した商品」「輸入してはならない貨物」に当てはまるのです。
そういった意図はなくても、結果的に詐欺師を応援したり、あるいは正規のブランド商品を販売している罪なき真面目な人達に、多大な迷惑をかけかねません。
著作権、知的財産権の概念が薄いアジアの国
知的財産権概念がまだ行き渡っていない国もあります。
我が国が誇る特撮作品『ウルトラマン』が、タイのチャイヨー・プロダクションと裁判になったことは、数年前に大きく報道されました。
もちろん『ウルトラマン』の著作権は円谷プロダクションにありますが、裁判では「なぜか円谷プロダクションが敗訴する」という納得できない結果となりました。
これは「長渕剛よりもミニミニ長渕の方が本物である」といっているようなものです。
当然訴えた円谷プロも納得できなかったようで、再提訴していました。
タイや中国を旅行すれば、日本の有名な漫画やアニメのキャラが勝手に使用されており、様々な形で売られています。
全てのアジアの国が著作権違反をしているとはいいませんが、「儲かれば何をしてもOK」という考えで動く人が少なくない国がまだまだあるのも確かです。
そういった国では、「知的財産権を守るべきもの」と考える人間が少数で、知的財産権の概念そのものがまだないところもたくさんあるのです。
スーパーコピー詐欺の商品の見分け方
スーパーコピー詐欺でよく売られるのが時計です。
ハイブランドの時計は、必ずシリアルナンバーやリファレンスナンバーが入っています。
いくら精巧に作られているコピー商品でも、このナンバーまでは再現できないことがほとんどです。
もしナンバリングの再現を試みていても、正確な入れ方にはなっていません。
正規品は打刻という深く刻む手法で、ナンバーを入れていきます。
一方のコピー品はレーザー刻印のため、明らかに刻印の表示が異なります。
一見すると「本物っぽい」と思えるものでも、目を凝らしてじっくり確認すれば違和感が浮き出るものです。
文字や王冠が微妙に異なっていたり、どこかスタイリッシュさに欠けているものも少なくありません。
言語化できなくても、何かもやっとするダサさがあるのです。
スーパーコピーのバッグも、遠目では本物そっくりに映りますが、手で触れてみると痛みを覚える箇所があるのが偽物の方です。
理由は雑な裁断によってバッグの底にあるスタッズなどに角ができやすいからです。
ルイヴィトンのバッグは、製造番号が必ず入れられています。
もし、どこにもナンバーが見当たらないのであれば、その商品は間違いなくコピー商品でしょう。
スーパーコピー詐欺サイトが持つ特徴
- サイトに掲載されている文言が日本語のていをなしていない
- ブランド品なのに価格が異常なほどリーズナブル
- 全ての商品が値引き表示されている
- 検索結果に出ているドメインと、サイトが表示された際のドメインが別である
- ドメインが意味をなさない英語の文字の羅列である
- 支払方法に「後払い決済」「代引き」が含まれておらず、クレジットカード、銀行振り込みのみに限定されている
- 連絡先がフリーメールのアドレスである
- お店に連絡できる電話番号がどこにも見当たらない
- サイトに「正規品」「100%品質保証」といった文言で安全性を強調しすぎている
- ネット上でセキュリティをする際に必須となるhttps化(SSL化)されておらずhttpのままである
- レアで手に入らないような商品ばかりをたくさん掲載している
- 入金先が店舗の名義や、会社の名義でなく個人名義の銀行口座になっている
上記の項目と照らし合わせてみて、おかしなところがないかを必ずチェックしましょう。
もし複数該当するようであれば、高確率で詐欺サイトだと考えられます。
スーパーコピー詐欺に遭わないための注意点
業者とメールやLINEのやりとりをしていて「日本語の言い回しがおかしいぞ…」「言葉の間違いが多すぎる」と感じたら、相手は日本人ではない可能性が高いです。
元来、日本語は、かなり複雑にできており外国人が日本語のニュアンスを含めて理解するのは至難の業といわれております。
少しの違和感が全てを物語っていることもありますので、「おや…?」という感覚を見過ごさないようにしましょう。
詐欺サイトなのかどうかを確認する必要があります。
ネット上には、詐欺サイトをまとめてくれている人がいるため、詐欺まとめサイトを活用しましょう。
もしスーパーコピー詐欺に遭遇したら何をするべき?
購入後にスーパーコピーの商品であることがわかった場合は、すみやかに返品し支払ったお金を返してもらいましょう。
もし、返金対応をしてもらえない場合は、消費生活センターへの相談を推奨します。
最近ではネット関連の詐欺が急増していることもあり、都道府県別にサイバー犯罪相談窓口が設けられています。
こちらに相談してみるのも有効な手段です。
もう一つの選択肢として国民生活センターに相談してみるという方法があります。
その際に
- 商品を購入した時にこちらが送信したメール
- 詐欺業者が送信したメール
- 画面のキャプチャー
- 銀行振り込みの控え
上記の4つがそろっていると、相談を受けた人が全容を把握しやすくなるため、スムーズに対応してもらいやすくなるでしょう。
スーパーコピー品をメルカリやヤフオクなどで出すのは絶対NG!
前述したように、S級品、N級品と称されるものは、かなり精緻に作られています。
もし、あなたが騙されたとわかっていながら、「本物そっくりだし、これで一儲けしてやろう!」と企んで、メルカリやヤフオクなどを使って販売するのは絶対やめてくださいね。
もし、詐欺商品だとわかっていながら販売してしまうと、あなたも詐欺行為に加担した形となり、処罰の対象になります。
くれぐれも詐欺師の片棒を担ぐようなマネをしないようにしましょう。
購入した側の逮捕される可能性は!?
詐欺師が逮捕されるのは自業自得であるものの、気になるのは知らずに購入した人が罪に問われるか?
結論から述べるならば、個人で使用する分には逮捕されることはないのでご安心を。
前記したように、詐欺商品を販売して収益を得るなどの行為は違法ですが、購入すること自体は問題ありません。
スーパーコピー詐欺は、関税法と商標法双方の観点から違法とされますので「詐欺商品とわかった時点で、一切関わらないようにする」のが最も賢明な選択であるのは言わずもがな。
もし「あっ、騙されているぞ!」と、途中で気づいたのであれば、上記の国民生活センターの項目で記した証拠を残すようにしてくださいね。
まとめ
ハイブランド商品を身につけていると誇らしい気分になれたり、気持ちが高揚するのは確かでしょう。
スーパーコピー詐欺を仕掛ける側は、あなたのそういった欲求や感情の動きを巧みに利用してきます。
- サイトが本物か?
- 掲載されている商品は正規品か?
上記の2点を入念にチェックしましょう。
それを心がけるだけでも、詐欺の被害に遭遇する確率を大きく下げられます。
知らず知らずのうちに加担してしまうこともあるスーパーコピー詐欺です。
どの詐欺でも被害者になってしまえば、お金を取り戻すことはかなり難しくなると心得るべきです。
やはり最初から詐欺を回避できるのに、こしたことはありません。
テクノロジーが発達するにつれて、詐欺のバリエーションが年々増加しています。
あなたも「どんな詐欺の種類があるのか?」や「どういった仕掛けをしてくるのか?」をあらかじめ理解しておき、早期に詐欺師の仕掛けを見破れるようになってくださいね。
トラストリテラシーを高めることこそが、詐欺被害を減らすことにつながります。