fa-arrow-circle-right図解でわかる!情報商材詐欺の実態
現代はネット使用がほとんどの人にとって日常化している為、情報商材系の広告を目にするはずです。
また、リーズナブルな価格設定の喫茶店に足を運ぶと、必ず誰かが情報商材系ビジネスの話をしています。
情報商材は、それほど我々にとって身近なものです。
今回は周囲に張り巡らされている、情報商材のトラップに言及します。
過去に『30万円の情報商材』を購入し痛い目にあった、筆者の体験談も含めてお話します!
情報商材詐欺がなぜ途絶えないのか?
「情報商材ビジネスって超怪しい~…」というのは、大半の人のイメージではないでしょうか。
それなら情報商材詐欺師は、恐竜のように絶滅していないとおかしいですよね?
しかし現実は、情報商材ビジネス詐欺をしかけてくる輩は一向に減っていません。
まるでいくらバルサンを焚いても、わんさか出てくるGのごとく、いたるところに出没しているのが現状です。
まずは、情報商材系の詐欺師がずっと存在し続けている理由から、まずは探っていきましょう。
なお、良質な情報を販売して、ユーザーに納得してもらえるようなビジネスをしている人達は詐欺師に該当しません。
情報を売ることが罪なのではなく、法外な値段で情報商材を売りつけ儲けを企む人間が悪いのです。
当記事では、そのような人々を「情報商材詐欺師」と命名し話を進めます。
仕掛ける側が逃げ口上を用意している
情報商材詐欺を仕掛ける側は、「もし反論されたら?」と想定していないほどアホではありません。
すぐに論破されて駆逐されるほど脆弱な存在であれば、詐欺師たちがこれほど、はびこっていないでしょう。
高額の情報商材を売る側が、よく口にする言葉。
と述べるのも良くある話です。
あなたは「努力不足」にセットでついてくる言葉をご存じですか?
もうお分かりですね!
「これをやると絶対に稼げる(稼げないのはやらないお前が悪い)」という論理が表裏一体であることを。
善良な人、気弱な人は詐欺師がロックオンしやすいターゲットです。
と反論した途端、間髪入れずに
と切り捨てられ泣き寝入りです。
手練れの詐欺師であれば、厳しい顔を見せた後、にっこり笑って
これで一緒に頑張っていこう!
応援するからさ
と、新たな教材を売りつけることも厭いません。
もちろん腹の中では、ぺろりと舌を出していますが。
騙されたと思いたくない被害者の心理
詐欺が立証されない理由として、被害に遭遇した側の心理も関係します。
「被害にあったのなら、訴えればいいのに!?」と思いますよね。
だけど、それをしたがらない被害者も一定数います。
人間には『正常性バイアス』という働きがあります。
危険な目に遭遇しても
といった根拠のない思い込みのことを指します。
詐欺被害にあっても
と、どこかで解釈しようとします。
恐らく、人間としてのプライドがゼロの人間などいないでしょう。
このプライドを保とうとする心理作用が厄介なのです。
「騙された」と認識すると、当然、心に痛みが走ります。
客観的に「あなたは騙されたんですよ」と伝えても、つい拒絶したくなる、それが人の心理です。
この『正常性バイアス』の作用は、詐欺を仕掛ける側からすると「極めてありがたいもの」なのです。
ちなみに自身のことを「頭が良い」「有能」と思い込んでいる人ほど、詐欺にあっても『正常性バイアス』が発動しやすくなります。
無意識に「認めたら負けだ」と、己に言い聞かせてしまうのです。
たくさんの人を騙し続けてきた詐欺師は、『正常性バイアス』が発動しやすい人を普段の会話やコミュニケーションから嗅ぎ分けます。
- 失敗を認めたがらない
- 言い訳が多い
- 頑固
- 主観的な評価だけ高いが、傍からは評価されていない
上記4つの特徴を全て満たしている人は、強いコンプレックスの持ち主であると断定できるでしょう。
稼いだら会社を閉じてリスタートの繰り返し
騙す方は騙される人よりも、狡猾でなくてはなりません。
つまり悪知恵が働くということです。
詐欺ビジネスに手を染めている人間は、潮時をよく理解しています。
中には欲に歯止めが効かなくなり、「気づけば塀の中だった…」という間の抜けた人間がいないとも限りませんが、やはり少数でしょう。
「ある程度、儲けたら会社を畳んだ方がいい」というのを理解しています。
そして、ほとぼりが冷めたら、また別の会社を立ち上げて、新たな情報商材詐欺をスタートします。
サギがカモをターゲットにするなんて、鳥の世界ならありえません。
しかし人間界では、ずっと繰り返され続けてきた歴史。
詐欺師が増えた分、カモにされる人も結果、増えてしまうのです。
詐欺師側は、ノウハウや騙し方などに精通しています。
一旦、会社をクローズしても短期間での再現、ビジネスの再構築が容易なのです。
提供する情報商材の中身は、ほとんど変わっていないため、そこまで大まかな変更は必要ありません。
会社としてのパッケージを少しだけ新しく整えさえすれば、問題ないのでしょう。
情報商材詐欺のカモにされやすい人の特徴
次に「どんな人が情報商材詐欺のカモになりやすいのか?」その特徴を具体的に説明していきましょう。
もし、あなたが下記の特徴に該当するなら、要注意です。
今の生活に不満がある
詐欺師側がどのようにターゲットを探しているかを説明しましょう。
「どれだけ暮らしに不満があるのか?」は、カモを見極めるかにおいて重要な指標です。
満たされている人は余裕があるので、冷静に物事を判断できます。
また甘い言葉をささやかれても、簡単にはぐらつきません。
反対に不平不満がある人は、「どうにかして、今の人生を変えたい」と、不遇な人生の一発逆転を常々考えています。
そういった人ほど、耳当たりのよい言葉を言われただけで「やっと自分にもチャンスが到来!」と解釈し、たちまち冷静ではいられなくなるのです。
詐欺師達は、実にタイミングよく甘い言葉をささやきます。
自己肯定感が低く劣等感が強い
詐欺師達は、相手が自信を持っている人間かどうかを見分けます。
詐欺師からすると、自信なさげなタイプほど攻略しやすい人達はいません。
自尊感情が低めの人ほど、詐欺師が仕掛けたカモネギホイホイにかかりやすい、そんな悲しい現実があるのです。
また、強烈な劣等感は、人に利用されやすいものです。
劣等感が強く負けず嫌いな人は「いつか自分も輝いてやる!」と、巻き返しを狙っています。
結果的に、視野が狭くなるあまり俯瞰で物事が見えなくなってしまいます。
劣等感が強く「自分は報われていない」と意識している人ほど、コロリと騙されてしまいます。
気弱で話を最後まで聞いてしまう
話を聞けない人よりも、しっかりと聞ける方が人間的に素晴らしいのは間違いありません。
しかしこの世は、性善説のみで動いていないのもまた確か。
ある程度、性悪説を信じていた方が騙されづらいのが現実です。
詐欺師の言葉の多くは、クロージングトークです。
話に構成がしっかり設けられており、最後まで聞くと感情が動いたり、行動したくなるような罠が満載なのです。
というところから始まった詐欺師のトークが
誰と一緒に組むのかが大切なんだ
と方向性が変わり、
と同じ目線に立ったポーズをとり
枠が埋まったらお断りすることもあるからね。
と『希少性の法則(限定され入手しづらい対象に、人は高い価値を感じる心理)』で情報商材を演出し、購買意欲を最後に煽るのもよくある手口です。
最後まで聞かず立ち去ったり、「いえ、もう結構。さようなら」と拒否できる人を詐欺師は嫌います。
詐欺師を遠ざけるのは、自立心と決断力なのです。
情報商材詐欺師の口癖
続いて情報商材詐欺師がよく口にしがちな口癖について解説しましょう。
これから記載する情報を頭に入れておけば、「あれ、このフレーズって詐欺師の口癖だったんじゃ…!?」と、被害を未然に防ぐことが可能になります。
不労所得って知ってる?
情報商材屋の何割かは「労働所得が悪で、不労所得が善」というロジックをよく使います。
労働する人を見下す言動もよく見られます。
会社勤務の人の多くは、労働で疲弊しているものです。
「こんな働きアリみたいな生活が、一生続くのか…」と、げんなりしている人も少なくありません。
「労苦が続いている」という自覚がある人ほど、「不労所得」というフレーズに反応しがちです。
Googleアフィリエイトが数年前に比べて稼ぎづらくなっているものの、未だに
みたいな言葉を投げかける人が存在します。
情報商材詐欺師は「不労所得」という言葉を「半永久的に幸せが続く魔法のようなもの」といったニュアンスで述べてくるので、注意しましょう。
年収が月収に変わる
これも非常によく用いられる言葉ですね。
年収が1,000万円を超えている人の割合は、日本全体で5%前後です。
詐欺師がロックオンしているターゲットは、自己肯定感と年収がそれほど高くない人が大半です。
と、ひそかに考えていた人にとって、
という言葉は甘美な響きです。
と、瞬く間に考え、夢を膨らませた結果、あわれ詐欺師の餌食になるのです。
ノマドワーカーになれるよ
情報商材とノマドワーカーの親和性は、非常に高いといえます。
ノマドは「遊牧民」という意味です。
デジタルノマドとは、パソコンとネット環境さえあればどこでも稼げる人達のこと。
旅行に憧れているのに、お金も時間もないという人ほど、デジタルノマドに憧れます。
正当な手段で、海外を旅しながらデジタルノマドとして優雅にストレスなく生活している人はもちろんいます。
- 起業家
- プログラマー
- デザイナー
- ライター
などはデジタルノマドをしやすい職業といっても、差し支えないでしょう。
しかし、誰もがすぐ、デジタルノマドにとしてやっていけるわけではありません。
デジタルノマドとしての暮らしを実現できた人も、そこにいたるまでかなり苦労したり、時間を費やしたケースが珍しくないはずです。
安定して関係を続けられる顧客やクライアントがいるノマドワーカーは、長い年月をかけて信頼を勝ち取ってきたからに他ありません。
情報商材詐欺は、そういったプロセスをすっ飛ばして
という極端な伝え方をします。
これはほとんどの詐欺に共通するやり口なのですが、「地道にコツコツやる必要がある」「積み上げるには時間が必要」とは絶対口にしません。
「100%誰でもすぐ実現できる!」といったセンセーショナルかつキャッチーな伝え方をします。
詐欺師達は「相手の感情を動かせば、お金が儲かる」ということを経験的に理解しています。
だからこそ、あえて過程や積み重ねには触れず、インパクトの強いフレーズ選びをするのです。
筆者の「情報商材詐欺」体験談
結論から述べますと、30万円の情報商材を以前に購入したことがあります。
そして後で「やられた~…」激しく後悔したのですが、後の祭り。
みなさんが被害にあわないよう、どのような過程で、情報商材を買うにいたったかをお伝えしましょう。
情報商材詐欺の始まりTwitterのDM
その頃、筆者は
と考えていました。
そこでアフィリエイトビジネスを知り、ツイッターでアフィリエイトに興味のある人をフォローし始めます。
思い返すと、ここが情報商材詐欺につながる最初のステップでした。
ツイッター上でやりとりをして、距離が縮まった人からある日DMが届きました。
筆者は大阪在住なのですが、DMの送り主も同じ大阪の人間でした。
「今度、〇〇という場所で東京からアフィリエイトのすごい人が来て、セミナーを開催するそうです。良かったら一緒に行きませんか?」との誘いがあり、暇だったこともあり、ほいほいと、ついていくことになったのです。
セミナーですごい人が登場
セミナー会場でDMをくれた男性と初めて会った筆者。
フランクに話しかけてくれ、親しみを覚えました。
色々、雑談をしているうちに、彼の言っていたすごい人が登場します。
年齢は40代半ばくらい。
声が大きく圧のすごさが部屋の後ろの方にいた筆者にも伝わってきました。
バイタリティーあふれる感じが、びんびんと伝わってきます。
みなさんも、本当に注意した方がいい!
と、感情を入れながら訴えます。
その後、Googleアナリティクス(Googleが提供しているアクセス解析ツール)で自分のサイトのPV数を見せた後、Googleアドセンス(Googleのアフィリエイト)での収益がどれだけ出ているかをモニターで周知。
筆者と同じくカモとして集められていた人からは「おお~!」「すげー!」といった声が上がります。
確かその日一日のGoogleアドセンスの収益が、5万円以上の表示になっていました。
その、すごい人は最後に
グループを作るので、俺みたいになりたい人はぜひ参加してください。
踏み出すことで人生は劇的に変わります。
と締めたのです。
帰る前に、スタッフから希望者に、すごい人のチャットワークIDとチャットワークの使用方法が書かれた紙が配布されました。
筆者は帰宅後、高揚した気分でチャットワークの使い方などを学び、すごい人が作ったグループに入れてもらう流れとなりました。
すごい人の無料相談
各々が作っているブログを、すごい人が無料でチェックしてくれる展開に筆者は興奮。
と感心しきりでした。
やがて潮目が変わります。
と、いきなりのアナウンスがありました。
架かっていた橋を、突如向こうから断ち切られたような感覚でした。
すごい人から届いた情報商材の勧誘メール
ずっと無料相談が続いていくと考えていた筆者は、いきなりの打ち切りにショックを受けました。
しかし数日経過して、すごい人からチャットワークで個人的に連絡が……。
要約すると下記のような内容でした。
もしあなたが本気で成功したいのなら、必ず稼げるようになる商材をお売りします。
ご連絡ください
詐欺師はこちらの弱味を見つけ、承認欲求を刺激する言葉を入れて行動を操作しようとするものです。
少し迷いましたが、大勢から選ばれたような気がした筆者は、たちまち
と返事を送り、後日、指定された口座に30万円を入金しました。
筆者は、完全に陥落したのでした。
冷静になった今ならわかるのですが、30万円で購入した情報商材の中身はペラペラで、非常に薄い内容でした。
巷に出回り尽くしている古いものだったのです。
まとめ
情報商材の販売ビジネスは、今後も尽きることはないでしょう。
冒頭でもお伝えしたとおり、情報商材を売ることが罪なのではなく、価値が低く役立たないものを高価なように演出して、売りつけることこそが罪なのです。
今はとても便利な時代です。
YouTubeで「情報商材詐欺」と検索すれば、詐欺師とのやりとりを隠し撮りした動画をアップしてくれている人までいます。
前もって、こういった動画に目を通しておくと騙される確率を減らせるでしょう。
感情が動かされているときほど、人は冷静な判断ができなくなります。
「情報商材を買わないか?」と、持ちかけられ大金を支払いそうになったときは、どれだけ心が動きそうになっても「後日、返事をします」と伝えてくださいね(もちろん詐欺は、即刻、断るのがベストですよ)。
そして、徹底的に、自力でリサーチしてください。
すると似たような手口でカモに近づき、クロージングしている詐欺師の情報がわんさか出てくるはずです。
あとは、自身の弱点を自覚しておくことです。
詐欺師は、相手の劣等感や承認欲求、寂しさの度合いを推しはかります。
あなたがもし「自分は強い劣等感を持っている」と自覚しているならば、簡単に人の話へ耳を傾けないことです。
そして信頼できる人に「こんな話を持ちかけられたんだけど、どう思う?」と、客観的な判断を仰ぐこと。
詐欺師は怖い顔をして近づいてきません。
柔和な笑みを浮かべ「私はあなたの味方です」という顔で近づいてきますので、くれぐれもご注意くださいね。